絵はがきのなかの札幌 明治から戦後まで

定価
2,200  (本体 2,000円+税)
上ヶ島オサム 著
判型・頁数 A5判、288頁
ISBN 978-4-89453-969-3
発売日 2020年1月22日

上川管内中川町出身・札幌育ちの紙物コレクターが、子どものころから集め続けてきた絵はがき5万点以上の中から、明治から戦後までの札幌の歴史をたどる絵はがき約550枚を厳選。貴重な絵はがきに残された、美しい札幌の風景を堪能できる一冊。
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この本のレビュー

  • その街の今は(札幌版)

    2020/02/17 投稿者:武部 敏男 おすすめレベル:★★★★★

    最近、何かと話題の小説、「寝ても覚めても」(2010年刊)。同じ作者(芥川賞作家・柴崎友香)の手による小説「その街の今は」(2006年刊)に、大阪の古い写真を収集している女性の「主人公(歌ちゃん)が登場します。「ここが昔どんなんやったか、知りたいねん」と。
    本書(『絵はがきのなかの札幌』)の著者、そして本書を熱烈に支持する読者層とも、小説(「その街の今は」)の主人公と同じ人種と云って良いでしょう。 大阪と札幌の違いこそあれ、街の古い写真が好きな点に変わり無いからです。  著者(上ヶ島オサム氏)曰く、<明治40年代から終戦ごろまで発行された、札幌の絵はがき・・・(中略)その本物のアナログ情報には、誰しもが何とも云えない郷愁を感じるのではないでしょうか。・・・(中略)絵はがきを見ていると、今と比べて不便そうに見える生活環境にありながら、人々は楽しみながら生活をしていた様子がうかがえます。・・・(中略)その中から、私たちの父母や祖父母、曾祖父簿が青春を過ごしたであろう札幌をイメージできるような絵はがきを選び、一冊にまとめました>(「はじめに」)と。
    そうした文脈を踏まえ、もう一度 本書を読み返すと・・・「札幌停車場と停車場通」の章には、少女時代の亡母(生家は、帝国製麻の工場近く)の姿が見えるようでした。 「豊平・月寒」の章では、平岸・林檎園農家の二代(祖父と父:共に故人)に亘る人生が走馬灯のように浮かびました。
    亡き父や母、祖父母など・・・懐かしい肉親との再会を熱望する昭和世代に、お奨めの一冊です。